近江八幡市の市政に関して

 「大きな庁舎小さな福祉」ではなく、「小さな庁舎大きな福祉」。常識の通る普通の市政に。


 近江八幡市の財政はすでに非常識な短期間に大型の公共事業を連発したことで危機に瀕しています。その主なものは竹町における一般廃棄物処理施設並びに都市公園整備事業、コミュニティセンター一体型小学校整備(金田、桐原、岡山)、安土・篠原両駅の駅並びに周辺地域の整備、武佐コミュニティセンター整備などです。すでに支出されているものも含めて総額は約280億円にも上ります。さらに加えてこれら事業のとどめとなるのがいわゆる「95億円庁舎」の建設です。100億円近い額が近隣市町村に比べても異様に大きいことはご存知の通りです。一方で当然の帰結として、建設資金に回すために福祉や産業振興に振り向ける金額が削りに削られています。幼稚園・保育園、学童とも待機児童の解消に向けた施策は遅々として進んでいませんし、中学生以下の児童の通院医療費の無料化も近隣市町村に比べて大きく見劣りしています。介護保険における要支援の認定も厳しくなっているという声を聞きますし、新設されない市の施設のメンテナンスも十分には行われていない状況です。他にも例はいくらもあろうかと思います。
 これらの歪みの象徴として、市民が考える庁舎の会では、市民の望まない巨大豪華市庁舎の建設に関して一昨年の監査請求に始まり、公金支出差し止め訴訟、今年5月には計画の是非を問う住民投票に関する条例制定を求める署名活動などを市民のみなさんといっしょになって進めてきましたが、立体駐車場の一時見直しなど一定の成果はみられるものの議会を含めて本計画を抜本的に考え直すまでには至らず、それどころか解体工事がこれみよがしに始まり、なんと12月議会が1ヶ月前倒しで開かれ、駆け込みのごとく建設予算が議会に提出されました。この危機的状況はまったく好転していません。

 近江八幡市の財政が危機に瀕していることは、現状の単年度決算がいかに黒字であろうと、基金が総額で139億円も積みあがっておろうと、広報等でどのような説明がなされようと市の作成している中期財政計画と公共施設等総合管理計画を見れば歴然としています。簡単に申し述べますと、この1年で中期財政計画は一時的収入の影響で好転を見せてはいますがそれでも平成40年度には積立金は底をつくと予想されますし、その時点では公債費が大きく減ってくるということもありません。しかもその中期財政計画では現状の大型公共事業の終わる平成33年度以降、本来投資的経費として市が見積もっておかなければならない額毎年40億円程度(過去10年平均)を大きく下回る、ほとんど緊急補修以外は何も出来ない13億8400万円しか見られておらず、財政健全化指数をよく見せるためのトリックとしかいえないものです。市民の望む教育、医療、介護などの福祉サービスの維持や常識的な拡充が出来ないことは言うに及ばず、市の発展に寄与するような施策を打つこともままならず、このまま行けばよほどの幸運がない限り「夕張同然」になることがはっきりと見通せる状況です。

 このような現状をみるに市民に現状を正確に認識してもらい「ほんとうにそのような巨大豪華市庁舎を望んでいるのか」を改めて問うこと無しに市政は前に進むことはできないと考えます。今回、市議会には来年の市長選挙後に市庁舎建設の予算の承認を留保するように求める請願を提出いたしました。議会議員のみなさまには良識ある判断をいただきたいということを切に願います。また同時に私どもと考え方を同じくする市民の要請に応えるために来年4月に行われます市長選挙にあたっては大枠別紙の政策に基づき信を問う意思があることを表明いたします。

 また万一、その時点までに契約が完了している場合におかれましても信が得られた場合にはその契約を解除すること、また発生するであろう違約金の額についてもこれまでの経緯から徹底的に争うことを宣言します。なぜならば、この契約がそのまま実行に移された場合の将来市の財政から失われる額は、これまでに要した無駄になる費用(設計に要した費用含めおそらく数億、最大10億程度と予想。)等にくらべ比較にならないほど大きく、建設費で40億円、60年間の追加維持管理費で120億円と莫大なものになるからです(シンプルな庁舎を55億円で建設した場合)。

以 上 

小西おさむ 

※ 無断転載・流用等は、固くお断りします。